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ベルン美術館は、スイスのベルンにある美術館で、1879年に創設されました。
この美術館はスイス最古の美術館で、中世から近代までの作品を所蔵しています。特にギュスターヴ・クールベ、ポール・セザンヌ、アンリ・マティス、パブロ・ピカソ、マルク・シャガール、ワシリー・カンディンスキーなど19世紀から20世紀の名画が集まっています。
また、フェルディナント・ホドラーやアルベール・アンカーなどのスイス芸術も充実しています。
作品名 | 選ばれし者 |
作者 | フェルディナント・ホドラー |
制作年代 | 1893年‐1894年 |
寸法 | 219 × 296 cm |
縦に2m以上、横に3m未満と畳3枚ほどの大きさで描かれた不思議な光景。 少年は一本の枯れた木に祈っており、その周囲を飛んでいる6人の天使たち が、まさにこの時、少年に神の啓示を伝えようとしています。
『選ばれし者』は、19世紀の終わり、スイスの画家ホードラーが40歳の時に描き、 画家としての名声を確立した代表作である。 この画家の半生は、自分が回 想した通りに、「まるで死がひっきりなしに、われわれのまわりをさまよっている よう」であった。スイスの首都ベルンの貧しい家庭に生まれたホードラー は、幼い頃に両親を、その後も4人の兄弟姉妹を次々と結核で亡くし、32歳で孤児となった。
そのころ、ウィーンではクリムトが、パリではモローが象 微主義の画家として活動。ヨーロッパは産業革命を経験して、急激な文明化の中にありました。しかし、近代≠享受する一方で、社会には世紀末独自の終末感が広がっていた。貧しくても絵を描き続けていたホードラーは、近代 文明に反発し、薔薇十字会などが唱える神秘主義へと惹かれていきます。
そうして 自然や人間をそのままに描くのではなく、その奥底に隠れた神秘を象徴 的に描くこと・・・ 自分の芸術に目覚めた画家は、1890年、ヨーロッ バの美術界を驚かせた傑作『夜』を発表します。
3年後、5歳の息子エクトールをモデルに本作に取り掛かる。 天使の降臨に驚き、天を見上げる少年は、 愛する息子の姿であると同時に、 選ばれし者として肉親でただひとり残った画家自身の姿でもあった。
この作品は、常に死と隣合わせに生きた ホードラーの“生”への祈りそのものなのです。
作品名 | マエスタ |
作者 | ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ |
制作年代 | 1290年頃 |
寸法 | 31.5 cm × 23.3 cm |
『マエスタ』は、ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャが制作した代表作の一つです。
この絵画は、聖母子と諸聖人・天使を表したもので、背景を金地とする点や、聖母を他の人物たちより一段大きく表す点はビザンティン風だが、人物の人間的な表情や仕草、着衣のひだの自然な描写などにルネサンスへの歩みが感じ取れます。